砂糖の摂取について
― むし歯を防ぐ「砂糖のとり方」―
甘いお菓子やジュースは、毎日の楽しみのひとつですね。
しかし砂糖はむし歯の大きなリスク・ファクターでもあります。
実は、「食べるか・食べないか」だけでなく、
👉 どのくらいの量を
👉 どのくらいの回数で
食べるかが、とても重要なのです。
砂糖とむし歯の深い関係
日本では、昭和30年代から約30年間、
1人あたりの年間砂糖消費量と
**12歳児の平均むし歯数(DMFT指数)**に強い関連があったことが報告されています。
つまり、
📈 砂糖の消費が増える
⬇
📈 むし歯が増える
という関係が明らかになっています。
さらに、子どもを長期間追跡した研究でも、
砂糖を多くとる子どもほど、むし歯が多いことが分かっています。
ポイント① 砂糖の「総量」を減らす
砂糖の年間消費量が
- 約15kgまではむし歯は比較的少ない
- 15〜35kgに増えると急激に増加
することが報告されています。
また、世界保健機関(WHO)は、
✔ 加工食品や調理に加えられる**遊離糖(Free sugars)**を
👉 総エネルギーの 10%未満
👉 できれば 5%未満
に抑えることを推奨しています。
これは、むし歯だけでなく肥満予防にもつながります。
具体的には…
- 甘い飲み物を毎日飲まない
- おやつを「ダラダラ食べ」しない
- 成分表示を見る習慣をつける
といった工夫が効果的です。
ポイント② 砂糖の「回数」を減らす
むし歯予防では、量だけでなく回数も重要です。
スウェーデンで行われた有名な研究では、
同じ量の砂糖でも
- 🍬 食事のときだけ食べた場合
- 🍬 食事+間食で回数を増やした場合
では、回数を増やしたほうがむし歯が増えました。
つまり、
❌ 少量でも何回も食べる
⭕ 食べるなら時間を決める
という意識が大切なのです。
なぜ回数が問題?
砂糖を食べるたびに、お口の中は「酸性」になり、歯が溶けやすい状態になります。
この時間が長いほど、むし歯リスクが高くなるのです。
代用甘味料という選択
砂糖の代わりにキシリトールなどの甘味料を使う方法もあります。
フィンランドで行われた研究では、
- 砂糖(スクロース)
- 果糖(フルクトース)
- キシリトール
を比較したところ、キシリトールをとったグループでむし歯が抑えられました。
ガムやキャンディーを選ぶときは、
✔ 「キシリトール配合」
✔ 「砂糖不使用」
と書かれているものを選ぶのもおすすめです。
砂糖制限だけでは不十分です
ここがとても大切なポイントです。
砂糖を控えることは重要ですが、それだけでは十分ではありません。
必ず併せて行いましょう
✔ フッ化物(フッ素)配合歯磨剤の使用
✔ 歯科医院でのフッ化物歯面塗布
✔ 定期検診
フッ化物は、歯を強くし、再石灰化を助けてくれます。
成人の方へ:肥満・生活習慣病予防にもつながります
砂糖のとりすぎは
- むし歯
- 肥満
- 生活習慣病
にも関係します。
むし歯予防のための砂糖コントロールは、
実は全身の健康づくりにもつながっているのです。
まとめ
むし歯予防のための「砂糖との上手なつきあい方」は次の3つです。
① 砂糖の総量を減らす
② 砂糖の回数を減らす
③ フッ化物ケアを併用する
無理にゼロにする必要はありません。
「食べ方」を工夫することが大切です。
ご家庭やライフスタイルに合わせて、できることから始めてみましょう。
気になることがあれば、いつでも歯科医院でご相談ください。