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Q. 歯周病はどうやって治療しますか?2020.06.18

歯周病を完治させるのは難しいことですが、症状が出たり悪化したりしないようにコントロールすることはできます。

歯周病になってしまった場合の最善策は、しっかりとコントロールしながら上手く付き合っていくことと言えるでしょう。

 

まずは徹底的に歯周病菌を減らす

歯周病治療のメインとなるのが、歯周病菌に対するアプローチです。歯周病治療は、まず歯周病菌の数を減らしていくことからスタートします。歯茎の溝や隙間に隠れていたり、古くなって歯石になっていたりする菌を徹底的に除去していきます。

「歯石を除去する」と口で言うのは簡単ですが、これは実はとても難しいことです。歯は全部で28本あり、それぞれにとても細かい溝を持っています。そこに入るくらい小さな器具を使って1本1本掃除していく……とても手間がかかることは、容易に想像できるかと思います

しかも、溝の中をいくらきれいにしても、食事をすれば菌は増えてしまいます。その度にしっかり取り除いてあげることが必要ですし、それには歯茎の溝近くまで上手に歯磨きするスキルを身に付けることが必要不可欠でしょう。

歯茎の溝近くをきれいにする歯磨きを、食事の度に行う。これが歯周病治療において欠かせません。

 

丁寧な歯磨きをこまめに行うことは、最初のうちは面倒に感じるかもしれません。しかし、根気良く歯茎の溝を常にきれいにしてあげると、溝が引き締まって深さが浅くなります。歯茎の溝が浅くなると、歯周病菌が居つくスペースはどんどん小さくなり、たとえ少し菌が残ってしまっても、大量に増えることはできなくなります。コツコツ積み重ねていけば、着実に歯周病を発症しにくい口腔をつくれるのです。

初めの一ヶ月くらいは、どんなに面倒でも意識的に行い、習慣づけてしまいましょう。自然と正しく歯磨きできるようになることがゴールです。

菌を減らすこと、そして菌が住みにくい口腔環境をつくっていくこと……この2つが、歯周病菌に対するアプローチになります。

 

歯茎の中に隠れている菌をきれいにしていくことを、業界では専門用語でSRPまたは「歯肉縁下のデブライドメント」と呼びます。この、「SRP」「歯肉縁下のデブライドメント」が、歯周病治療のメインといっても過言ではありません。

また、歯茎の溝をきれいにするには、当然器具が歯茎に接触します。多少の痛みは避けられないでしょう。歯周病が進んでいらっしゃる方の場合、麻酔が必要になることもあります。こうやって聞くと「大変そう」と思われるかもしれませんが、この治療を頑張ると、口の中はとてもスッキリします。

ぜひ苦しい一瞬を乗り越えて、「歯茎から血が出ない、ねばねばしない」という状況を体感してください。