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入れ歯安定剤は使わない方が良いですか?2022.12.19

 

「入れ歯が安定しない」「入れ歯を入れても、すぐに外れてしまう」などの理由で、入れ歯安定剤を使用している方もいらっしゃるかと思います。

そもそも痛みなく、入れ歯を使用して頂ければ入れ歯安定剤は不要です。

新しい入れ歯は痛みが出やすいので何度か調整して安定をさせていきます。

 

また、入れ歯安定剤を使用した入れ歯は清掃しづらく、こびり付いた入れ歯安定剤を落としきれないまま使用することは大変不衛生であるため細菌の増殖に繋がります。

特にカンジダ菌は入れ歯に付着して繁殖しやすいです。

普通にしていてもカンジダ菌などが付着しやすいのに、入れ歯安定剤が残っていればもっと菌の繁殖につながりやすくなります。

カンジダ菌をほったらかしにすると、歯肉の炎症や顎の骨を溶かすことになります。

また免疫力が弱まり、さらにカンジダ菌が繁殖すれば、誤嚥性肺炎のリスクも高まるので注意が必要です。

安定剤には水分を吸収して吸着力を得るクリームタイプの入れ歯安定剤があり、唾液の水分を吸収することによってドライマウスの症状である、口の乾きやヒリヒリとした痛みが生じるリスクも伴います。

 

また、安定剤を使うとき、入れ歯が元々噛んでいた位置よりずれることがあります。入れ歯がずれると噛み合わせがずれ、歯茎や顎の関節に負担がかかるようになり、口が開けづらくなったり痛みがでたりすることがあります。また、ずれた入れ歯で噛んでいると、左右の噛む力が違ってきて強い方に歯茎の吸収が起きます。

 

したがって、歯科医院へ受診するまでの応急処置としてや、歯科医師の指示で入れ歯安定剤を使用する場合を除き、常時使用することは避けることが望ましいと考えられます。

 

入れ歯の調子が良くないとお食事が楽しめなくなるだけではなく、痛みや不快感が出てきます。ご自身で解消しようとせず、どんな細かいことでも、入れ歯でお困りの方は歯科医院で一度ご相談下さい。