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古くなった義歯について2023.06.06

 古い入れ歯を使い続けることによる影響、についてお話いたします。

 保険診療内で作った同じ入れ歯を、長年使い続けていると、入れ歯の歯の咬み合わせの面が徐々にすり減ってきます。 それは保険の診療の範囲内で作る入れ歯は、材料が決められているので、レジン歯というプラスチックの人工の歯を使って作るためです。レジンは、天然の歯や、金属、セラミックの歯などと比べ、柔らかいので、日々の使用により削れます。

 その影響ですが、前述ようにすり減ってくると、歯の咬み合わせの面が、最初は複雑な凹凸があったものが、平らな滑沢な面になり、物が嚙みにくくなってきます。 そして、徐々に習慣的に噛む位置がズレてくるようになり、本来の正しい位置で噛むことができなくなってきます。 そしてその他に、お口の中だけの変化ではなく、お顔にも影響が出てきます。 人工の歯がすり減ると、咬み合わせの高さが低くなります。 そうすると、下顔面の長さがクシャッと短くなり、それに伴い、皮膚が弛み、口周りの皺が増え、ほうれい線も深くなってきます。 いわゆる、老人様顔貌と言われる特徴的な顔貌を呈するようになります。 また、咬み合わせが低い状態というのは、顎の関節にも負担を与えます。  ですが、長く使い続けている入れ歯は“慣れ”もあり、使いやすいと感じてしまうものです。 しかし、先ほど述べたことから申しますと、古くなった保険の入れ歯は、新しい、バランスの取れた入れ歯に作り替えた方が良いと思われます。 そしてその他の選択として、保険の診療外の入れ歯であれば、すり減りにくい材料を使うことができる為、長い間、馴染んだ入れ歯を使って頂くことができます。