FAQ
よくあるご質問
薬剤性歯肉増殖症のどうして起こるか
カルシウム拮抗薬による薬剤性歯肉増殖症は、歯茎が著しく腫れてしまう疾患です。 歯茎の腫れには硬い弾力があり、腫れている歯茎には線維質が多く存在します。 そしてその発生機序に関しては、十分に解明されてはいません。 しかし、いくつか原因として言われてることがあります。
まず、プラークに存在する細菌に対する、生体側の防御反応として炎症が引き起こされ、その際に損傷箇所の修復を行う為に、コラーゲン線維や、エラスチン線維といった”線維の産生を促す物質”が発生します。 カルシウム拮抗薬などは、その”線維の産生を促す物質”を増強してしまうことがあると言われています。
また、カルシウム拮抗薬には浮腫を起こす副作用があります。 その浮腫が原因となり、炎症を引き起こされた結果、線維が生成され、歯肉増殖が生じることも原因の一つとされています。
その他に考えられていることとしては、コラーゲンなどの線維を作る細胞に『線維芽細胞』というのがありますが、歯茎の組織内の線維芽細胞が、薬剤によって増加してしまい、その結果、線維が多く生成され、歯肉増殖症を引き起こしていることも考えらています。
そして、作られた線維が、カルシウム拮抗薬の効果によって線維を分解する細胞が働けなくなることにより、線維が蓄積し、それが歯肉増殖症になるということも言われています。