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よくあるご質問

降圧剤の副作用と歯茎の腫れについて

 歯茎の腫れ、歯槽膿漏については、様々な要因があります。 その中の一つに、高血圧症の方が服用されている、降圧剤の副作用によるものがあり、薬剤性歯肉増殖症といわれます。 降圧剤とは血圧を下げる目的で処方され、カルシウム拮抗薬と言って、よく目にするものとしては「アムロジピン®︎」、「ニフェジピン®︎」という薬があります。 しかし、これらの薬を服用することで必ずしも副作用が発現し、歯茎が腫れると言うことではありません。 

 薬剤性歯肉増殖症とは、写真のように歯茎が著しく腫れてしまいます。 症状としては、硬い弾力のある腫れと、歯茎が腫れることによる審美不良、また悪化すると、増殖する歯肉に押されることによって歯が動いてしまい、歯列不正を伴うことがあります。 

 しかし、他にも歯周病を増悪させることがあります。 それは、歯肉の増殖が著しくなると、ブラッシングが困難になってきます。 なお、この降圧剤の副作用による薬剤性歯肉増殖症は、歯の汚れとも密に関係があり、磨き残しはこの歯肉炎を悪化させる重大な要因となります。 そうすると、この磨き残しが原因となり、歯茎の増殖がより進行してしまい、そして、ブラッシングが更に困難になります。 そうして、ブラッシングがしっかりとできなくなり、歯周病の併発、または増悪を招いてしまいます。 この悪循環が続くと、最終的には歯周病が重度になり、歯を抜かなければならない事態になってしまいます。

 薬剤性歯肉増殖症の治療は、処方されている降圧剤の種類の変更を医科に依頼し、別の降圧剤にして頂くことで副作用の影響が減少することがあります。 その上で歯周病の治療をすることにより、症状を効率的に大きく改善していくことができます。 ただし、処方薬の変更ができない場合もありますが、その場合もブラッシング指導・クリーニング、ご自身でのブラッシングの徹底で、軽快を期待することができます。

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