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入れ歯を入れると発音しにくくなりますか?2022.01.14

入れ歯を使いはじめると、ほとんどの方は「以前よりも話しにくくなったような気がする」という感想を持ちます。

この違和感は、時間の経過とともにお口に馴染み、薄れていくこともありますが、一向に改善されずにお悩みの方もいるでしょう。

発音するときは舌や頬っぺた、上顎、歯の形や接触によって、音を作り出します。例えば、サ行の音だと、上の前歯の歯ぐきの付け根あたりに舌の先端をつけて、空気を擦るように吹き出して音と作り出します。

人は、無意識に発音していますが、喉だけではなくお口の中の色々な動きにより音を出しています。

 

入れ歯を使用しながら会話する際、難しい発音は「Sh」や「Th」です。

これらは「歯擦音」と呼ばれ、下顎を前下方に出しながら絶妙に隙間を使い、息が漏れることにより出せる音です。

この音は、入れ歯を入れることによって顎の位置関係が若干ずれただけでもうまく発音できないのです。

また歯の内側、舌が動くためにあるスペースを「舌房」といいます。

滑舌という言葉があるように、発音には「舌」の動きも重要な役割を担っており、このスペースは発音するために重要なスペースです。

入れ歯を入れると、義歯床(ピンクの部分)の厚みによって、天然歯のときよりも舌房が狭くなり、発音がしづらくなってしまいます。

健康保険で入れ歯を作る場合ですとプラスチックの義歯床になり、どうしても厚みが必要になります。そのためお口の中に入れ歯が入っている違和感、しゃべりにくさを感じやすいです。

プラスチックの義歯床でどうしてもダメな場合には、最終的にプラスチックから薄い金属の入れ歯に変えれば、発音もそれほど問題ないという患者さんが多いです。

金属製の入れ歯は費用がかかりますが、その分、丈夫で変形せず、発音もしやすく、食べ物・飲み物の熱が伝わりやすいので食べ物の味もおいしく感じられます。

 

どんな入れ歯を入れてもしばらくの間は、どうしても違和感を覚えることが多いです。

その為入れ歯を作ってからしばらくの間は、調整のために何度か通院する必要があります。

 

入れ歯を使うことにより不自由を感じられている方は一度カウンセリングさせて頂きますのでお気軽にスタッフにお声がけくださいね。